※かわかみ建築設計室での担当
正面と前庭
ショップ。長く空き家となってた蔵元当主の自邸を直営ショップへリノベーション
什器・レジ台は土産物店で使われなくなったものを手直しして再利用
レジ台まわりと吹抜
接客スペースとしても使われている上座敷と縁側
大雪渓酒造『花紋大雪渓』
前面道路の拡幅事業を機に、長く空き家となっていた地域を代表する日本酒蔵元の古民家を直営ショップと本社オフィスにリノベーションしました。
設計時点で築約150年、和室の続き間をいくつも有する広大な建物です。
建物の骨格は比較的健全な状態であり、設計に当たっては既存建物の良さを残しつつ耐震性・断熱性を現代の基準に引き上げ、直営店舗とオフィスという機能に合致させることが求められました。またショップという位置づけから内外装の意匠をいかにも華美に、現代的に、商業的に…、という方向性も検討されましたが、今回はあえて田舎らしさを残し、地域の記憶を継承し、都会から訪れる観光客の方にもありのままの姿を見ていただくことが方針となりました。
工事に当たっては、除却部分の下屋を解体後、約4m曳き家し、旧井戸を塞がないように回転させることで、道路からの距離を確保して前庭のゆとりを回復させています。
平成29年「信州の木 建築賞 優秀賞受賞」
平成30年 第14回「長野県建築文化賞」リノベーション部門優秀賞受賞
監修:降幡廣信氏
大雪渓酒造 株式会社